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シロアリ被害の保険適用は難しい?
費用を抑える方法を
プロが解説
シロアリは、日本に生息する害虫の中で最も被害額が大きいといわれており、被害が建物の構造部分にまで及ぶと、大きな損害をもたらすことがある害虫です。
シロアリの駆除にかかる費用や修繕、買い替えの費用などは決して安くはありません。
「家にかけている保険は適用できないのか」
「居住地の自治体で補助金制度はないのか」
シロアリ対策をしようと考えた時にはできるだけ費用を抑えたいので、いろいろと情報が気になりますよね?
結論を述べると、シロアリ被害は原則として火災保険の対象外です。
今回はシロアリ被害に対して保険が適用できない理由と、その他でシロアリ予防や駆除費用をできるだけ抑える方法などを、シロアリ対策のプロが詳しく解説します。
▼この記事でわかること
- シロアリ被害に火災保険が対象外となる理由
- 施工業者の保証・確定申告(雑損控除)・自治体補助金の活用法
- 雑損控除の申請条件・必要書類・税金還付額の計算方法
- シロアリ駆除・修繕の費用負担を抑えるための具体的手順
目次
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更新日:2026年10月6日
シロアリ被害に火災保険は適用できる?
結論から言うと、シロアリ被害は火災保険の補償対象になりません。
シロアリによる被害は「自然災害」ではなく、「シロアリという生物による被害」であるため、保険の適用外となるのが一般的です。
適用するルールについて記載されている約款を確認してみましょう。
また、インターネット上にはシロアリ被害による修繕費や薬剤処理の費用に対して「保険が適用されることもある」といった事例が掲載されていることがあります。
因果関係が証明される、過失が別にあることが証明されるといったイレギュラーケースの話ですが、あるとしても非常に稀なケースと考えらえるため、基本的には保険対象外と考えておくのがよいでしょう。
シロアリ駆除の費用を抑える方法
シロアリの被害を受けた場合、多くの方は専門業者に駆除や対策を依頼するのではないでしょうか。
駆除費用は決して安いものではなく、痛い出費となってしまいます。
シロアリ駆除費用や修繕費用の負担を抑えるには、「駆除業者の保証」「確定申告の雑損控除」「地方自治体の補助金」といった3つの制度が活用できます。
駆除業者の保証を利用
過去にシロアリ駆除を行ったことがある場合は、まず施工業者の保証内容を確認しましょう。
保証期間内であれば無料での再施工や修繕費用の負担を請求できるためです。
シロアリ駆除を行なうと、業者が保証を出すのが一般的です。保証期間中に限り、シロアリ発生が原因で受けた損害は施工業者に対して修繕費用を請求することができます。
リフォームなどの修繕箇所も再処理の保証の範囲としている業者もあります。過去にシロアリ対策や駆除を依頼した際の保証があるときは、まずその業者に相談しましょう。
せっかく保証があるのに別の業者で薬剤処理や修繕をしてしまうと、本来は負担しなくてもよい費用を払うことになってしまいますので注意しましょう。
確定申告の雑損控除を利用
シロアリによる被害は、所得税法施行令第9条に規定する「害虫、その他の生物による異常な災害」に該当し、駆除費用は雑損控除の対象になります。
雑損控除は年末調整時ではなく、確定申告時の申請が必要になります。
参考リンク:シロアリQ&A | 公益社団法人 日本しろあり対策協会
雑損控除の対象条件と対象外の費用
雑損控除は、生活に必要な資産に生じた害虫被害の「駆除・修繕費用」が対象です。予防にかかる費用や嗜好品・別荘などの資産は対象外となります。
| 区分 | 対象になるもの | 対象外になるもの |
| 費用 | シロアリ駆除費用、被害を受けた畳・押し入れ・衣類等の修繕・買い替え費用 | シロアリ未発生状態での予防的な薬剤処理費用 |
| 対象資産 | 自宅など通常生活に必要な住宅、家具、衣類等 | 別荘、事業用資産、趣味嗜好品など(原則対象外) |
ちなみに、病気を抑制するための予防的な費用が医療費控除対象にならないのと同じで、予防での薬剤処理は雑損控除の対象にはなりません。
さらに、雑損控除の対象は「通常生活に必要な住宅・家具・衣類等の資産」であることが要件です。別荘などの建物は原則対象外となりますのでご注意ください。
雑損控除の申請に必要な書類
雑損控除を申請する際は、以下の証明書類・申告書類を準備して確定申告書に添付します。
- シロアリ駆除の領収書
- 駆除以外の被害額の明細書
- シロアリ被害に遭ったと認められる証明書類(駆除証明書)
- 源泉徴収票(会社勤めの方)
- 所得税確定申告書の控え(個人事業主の方)
雑損控除額の計算方法
雑損控除で控除される金額は、以下の①・②の計算式で算出した額のうち「いずれか多い方」の金額となります。
| 計算方式 | 算出数式 |
| ①差引損失額ベース | 控除金額 = (差引損失額) − (総所得金額等) × 10% |
| ②災害関連支出ベース | ② 災害関連支出ベース 控除金額 = (差引損失額のうち災害関連支出の金額) − 5万円 |
※国税庁HPより引用
参考リンク:No.1110 災害や盗難などで資産に損害を受けたとき(雑損控除)
税務署によって考え方が違うため絶対とは言えませんが、駆除費用以外に畳を食害されて交換、押入れが被害に遭い洋服などが食害されて買い替える、なども災害関連支出として認められる可能性もあるので領収書は取っておきましょう。
多くの場合、②の計算式が用いられるようです。
シロアリ被害の場合は、駆除費用と修繕に要した費用が計算式②の「災害関連支出の金額」に該当します。
詳細な情報は国税庁ホームページか税務署でご確認ください。
雑損控除の申請期限と注意点
会社勤めの方は年末調整を受けた後でも、確定申告を行えば税金の還付は可能です。過去にシロアリ駆除をされた方でも、5年間は税金の還付請求権があります。
個人事業主が「雑損控除なし」で確定申告をしても1年内であれば「更正の請求」という手続きで税金の還付は可能です。
シロアリ被害の雑損控除は各地の税務署の考え方で大きく変わります。
雑損控除をする場合には、お住まいの地域の税務署に問い合わせてみましょう。
地方自治体の補助金を利用
一部の地方自治体では、シロアリの駆除や対策工事に対して補助金・助成金を交付している場合があります。
自治体のホームページで調べるか、窓口に問い合わせてみましょう。
まとめ:使える制度を確認してシロアリ対策の費用を賢く抑えよう
住宅を所有していると、日々の暮らしの中で様々な出費がありますが、シロアリ駆除もその1つです。決して安くはなく、修繕が必要となるとさらに大きな出費が発生します。
費用負担を最小限に抑えるため、以下の3つのステップに沿って対応を進めましょう。
この記事で解説した重要なポイントを振り返ってみましょう。
1.最初に確認すること(費用が発生する前の自己負担軽減)
- 火災保険の適用可能性:保険の約款を確認する
- 駆除業者の保証の有無:過去にシロアリ駆除を行った業者で保証期間内になっていないか確認する
2. 次に検討・申請する制度(支払った後の公的補償制度)
- 確定申告での雑損控除:駆除・修繕費用の領収書を保管し、確定申告で税金の還付を受ける
- 自治体の補助金:お住まいの自治体でシロアリ対策費用への助成制度がないか問い合わせる
3. 今後の再発防止策(根本的なコスト抑制)
- 定期点検と予防処理:被害を拡大させないための定期的なチェックと薬剤処理の継続こそが、住宅を長持ちさせることにつながる
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