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羽アリが大量発生!
「シロアリ?クロアリ?」見分け方と対策を解説!

お風呂場など家の中で大量の黒い羽虫が発生しているのを見かけたことはありませんか?それはもしかしたらシロアリの羽アリかもしれません。
ただ、羽アリを見かけたときに、一瞬でシロアリなのかクロアリなのかを見分けるのは難しいものです。
本記事では、シロアリの羽アリを見分けるポイントと、被害があったときの対処法を分かりやすくまとめました。
大切なおうちを守るためにも、正しい知識と早期対策が重要です。
シロアリの羽アリはコレ!3つの特徴
シロアリの羽アリは、外見だけならクロアリと見分けがつかないほど似ていることがあります。
触角や胸と腹部などの外見に違いがあり、シロアリの種類によっても特徴が異なりますが、なかなか見分けるのが難しいことも多いでしょう。
対策が必要なシロアリかどうかを判別するためのポイントを解説します。

【対策が必要な羽アリの3つの特徴】

ヤマトシロアリの羽アリ
① 触覚がじゅず状
② 前後の羽の大きさがほとんど同じ
③ 体にくびれがない
1つ目の特徴は、数珠状の触角をもっている点です。クロアリは触角がくの字に曲がっているのに対して、シロアリの触角は小さな球状のものがまっすぐに連なっています。
2つ目は、羽のサイズや形が前後でほとんど同じという点です。クロアリは前翅と後翅の大きさに違いがありますが、シロアリの羽アリは4枚の羽がほぼ同サイズです。羽アリは再び地面にもぐるときに羽を落とすため、発生した箇所の付近に大量に落ちていることがあります。観察する機会があれば、羽の形も注意深く見ると判断材料になります。
3つ目は、体型にくびれがあるかどうかです。クロアリの場合は胴体のくびれが明確ですが、シロアリの羽アリは体にくびれがありません。
「イエシロアリ」と「ヤマトシロアリ」の違い
日本で被害件数の多い代表的なシロアリが、イエシロアリとヤマトシロアリの2種類です。イエシロアリは主に関東沿岸部から西日本の比較的暖かい地域に多く、一方のヤマトシロアリは北海道の一部を除く全国に広く分布しています。
シロアリ分布図:シロアリのお話「第3話 日本中にいるシロアリ」参照
どちらの種も羽アリになりますが、羽アリの特徴の違いが2点あります。1つ目は、羽アリが発生する時期です。イエシロアリは6月から7月頃、ヤマトシロアリは4月下旬から5月といわれています。
2つ目は体色の違いです。イエシロアリは黄褐色、ヤマトシロアリは黒褐色をしており、よく見ると真っ黒なクロアリの羽アリとは異なる色をしています。
上記の特徴と併せて、確認してみましょう。種類を見分けるのが難しいと感じたら、専門家に相談して適切な対処を行うことが大切です。
クロアリの羽アリの特徴
シロアリの羽アリによく似ているのがクロアリの羽アリです。クロアリは家の木材をむしばむなどの影響はないので、羽アリの種類を同定する際にクロアリと判断されればひとまず安心です。
シロアリがどうかを判別する際には、以下の3点に注目しましょう。

クロアリの羽アリ
① 触覚が「く」の字の形をしている
② 後ろの羽が前の羽よりも小さい
③ 体がくびれている
シロアリが羽アリになる理由
突然、大量発生してビックリしてしまう羽アリですが、シロアリはなぜ羽アリになるのでしょうか?
シロアリの羽アリなって飛び立つ現象を群飛(スウォーム)と呼び、巣が大きくなってくると、一部の個体が別の場所に新たな巣を作ります。巣を拡げて繁殖するための生殖活動が目的です。
羽アリを目撃するということは巣が大きくなってきている可能性が高く、被害も拡大しているおそれがあるため注意が必要です。羽アリをみかけたら、早めの調査が不可欠、と認識しておきましょう。
羽アリの発生時期や条件
シロアリの種類によって群飛の時期に差があります。一般的には、ヤマトシロアリは4月から5月、イエシロアリは6月から7月にかけてよく見られますが、地域や気温、湿度などによって多少の違いが生じます。
ヤマトシロアリの羽アリの群飛が行なわれやすい条件としては、日中に気温が上がり、雨上がりなどの湿度が高い状態です。
イエシロアリは、夕方~夜間に見られることが多く、特定の光源に向かって飛んでいく習性があるため、室内で明かりをつけていると侵入してくることもあります。

羽アリの発生(イエシロアリ)
お住まいがどの地域か、どのようなタイミングで発生しているかが分かれば、どの種類のシロアリかをおおよそ見当をつけることができます。
羽アリを見かけたら
実際に羽アリを目にしたとき、どのように対処すればよいのでしょうか。
シロアリかどうかの判断やその後の対処を考えると、まずは専門業者への相談がおすすめです。
最もやってはいけないのが、発見しても放置してしまうことです。羽アリは一時的にしか発生せず、床下や土の中に潜ってしまうため、時間が経過するといなくなったように感じてしまいます。
しかし実際は、シロアリの被害が目に見えにくい場所で進行し、気づいたときには大掛かりな修繕が必要になってしまうケースもあります。早めの対応が損害を食い止める鍵になります。
まずは専門業者に相談
シロアリ被害が疑われる場合は、専門業者への相談を推奨します。
羽アリがシロアリかどうかの特定、被害範囲や侵入経路の確認などは、自分で目視できる範囲だけでは確認しきれない可能性が高いからです。プロは専門の知識や経験を活かし、家の構造に合わせてしっかりとチェックしてくれます。併せて必要な対策方法の提案もしてくれるでしょう。
対策には費用がかかるものの安心感も格段に高まります。
業者を選ぶ際は、実績や口コミをよく調べると同時に、相見積もりをとるのも一つの方法です。価格やサービス内容だけでなく、アフターフォローや保証内容もしっかり確認して依頼すると後悔のない選択ができます。
シロアリ業者の選び方はこちらの記事も参考にしてみてください。
シロアリ業者の選び方のコツ!悪徳業者に騙されない優良企業の選び方とは?専門家の対策を待てない時は
専門業者による調査や対策を待つまでに、応急処置で何かできることはないか、検討するかたもいるでしょう。
羽アリを見つけたら、出てきた個体はひとまず掃除機などで吸い込んでしまってOKです。お風呂場ならばシャワーなどで流してしまいましょう。シロアリ自体は非常に弱い生き物なので、じきに死んでしまいます。
また、ポリ袋で包んだり、粘着テープを使って捕獲するといった方法もやっておくとよいでしょう。専門業者が調査に来た時に見せれば、シロアリかどうかの判断に非常に役に立ちます。
殺虫剤を使用してしまうと、薬剤が届かない場所にいるシロアリに逆効果を及ぼす可能性もあるため、注意が必要です。
羽アリを自分で駆除するのは一時しのぎ
前述のとおり、市販の殺虫剤などで対応するのはおすすめの方法ではありません。
目に見える羽アリだけを自力で駆除しても、シロアリの巣本体が残っていれば、問題の根本的な解決にはなりません。巣の深い部分や床下など目に見えないところで、何万匹ものシロアリが生き残っているはずです。
そのため、一時的に羽アリの数を減らしたとしても、巣にまだ女王アリが存在しており、繁殖して巣が大きくなっていくでしょう。
さらに、薬剤成分にはシロアリが嫌がる忌避剤が含まれているものが多く、それを避けて別の場所に移動してしまうため、逆に被害が拡大してしまうこともあります。
シロアリの駆除、予防をしっかりと目指すのであれば、専門の知識と処置が欠かせません。薬剤効果は永久に続くわけではないため、駆除を行なった後の定期的な点検や再処理なども必要で、それらも専門業者に任せれば安心して住み続けることができます。
まとめ
羽アリの正しい見分け方・対策を知っておくことで、家屋をシロアリ被害から守れる可能性が高まります。
シロアリとクロアリの羽アリは外見こそ似ていますが、触角や羽の形状、体のくびれ方といったポイントを押さえれば見分ける手がかりになります。もしシロアリの疑いがあれば、早目に専門業者へ相談して被害の有無を調べてもらうことが肝心です。
シロアリは放置すると、家屋の柱や床下、壁の内部などを食害して深刻なダメージにつながってしまうおそれがあります。早期発見できれば、問題がまだ軽度なうちに駆除や予防策を施すことができるでしょう。
専門業者にサポートを受けながら、適切な知識と行動でシロアリ被害から大切な家を守っていきましょう。