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床下断熱と床暖房はどう違うの?しくみやおすすめの選択方法をご紹介
2025/9/22

住宅の足元からくる寒さ対策にあげられる方法として、「床下断熱」と「床暖房」がよく比較されます。
このふたつは似ている言葉ですが、実際にはまったく異なるしくみです。
床下断熱は断熱材を床下に設置して熱の移動を防ぐもので、床暖房は床面から暖めるための暖房システムのこと。
こちらの記事では混同されがちな床下断熱と床暖房の違いや、それぞれのよい点や悪い点、どちらを選べばいいのかまでわかりやすく紹介します。
目次
- 1 床下断熱と床暖房はどう違うの?
- 1.1 床下断熱とは|床下に断熱材を施して熱を遮断する
- 1.2 床暖房とは|床に暖房のしくみを設置して暖める
- 1.3 床下暖房(床下エアコン)という第3の選択肢
- 2 床下断熱のしくみとメリット・デメリット
- 2.1 床下断熱のしくみ
- 2.2 床下断熱材の種類(グラスウール/押出ポリスチレンフォーム/発泡ウレタンなど)
- 2.3 床下断熱のメリット
- 2.4 床下断熱のデメリット
- 3 床暖房のしくみとメリット・デメリット
- 3.1 床暖房のしくみ
- 3.2 床暖房のメリット
- 3.3 床暖房のデメリット
- 4 床下断熱と床暖房にかかる費用の違い
- 5 床下断熱と床暖房に関する疑問質問
- 5.1 床下断熱と床暖房の選び方|どちらがおすすめ?
- 5.2 床暖房を入れれば床下断熱材はいらない?
- 5.3 床下断熱があれば床暖房はいらない?
- 6 床暖房で後悔しないために|床下断熱のご相談ならアサンテへ
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床下断熱と床暖房は、目的もしくみもまったく異なるものです。
ここでは、2つの違いをわかりやすく解説しましょう。
床下断熱とは|床下に断熱材を施して熱を遮断する
床下断熱とは、床板の下にグラスウールなどの断熱材を設置して、住宅の断熱性能を高めることです。
断熱材は床下と室内間で熱の移動を防ぐことが目的であり、床下断熱そのものが熱を発して暖めるものではありません。
しかしとくに足元からの冷えが気になる場合には、床下からの冷気を遮断するため、冷えが気にならなくなる効果が期待できます。
床暖房とは|床に暖房のしくみを設置して暖める
いっぽう床暖房は、床面に暖房システムを設置して足元から直接的に暖める暖房設備のことです。
「ゆかだん」と呼ばれることもあります。
床暖房には、温水式と電気式の2種類があり、床面を暖めることで室内全体を快適な温度に保つものです。
足元から暖められる魅力はありますが、床暖房を稼働させるためには光熱費がかかります。
床下暖房(床下エアコン)という第3の選択肢
さらには、近年注目されているのが「床下暖房」または「床下エアコン」と呼ばれる暖房システムです。
床下の空間にエアコンやパネルヒーターを設置して、床下から間接的に暖める方法で、従来の床暖房と比べて設置費用が安いのが特長です。
ただし、床下暖房を効果的に機能させるには、適切な断熱施工がかかせません。断熱材がないと暖めた空気が外部に逃げてしまい、効率的な暖房ができないのです。
床下断熱のしくみとメリット・デメリット

ここからは床下断熱について、よりくわしいしくみとメリット・デメリットを見ていきましょう。
床下断熱のしくみ
床下断熱は、床材と床下空間の間に断熱材を設置することで、床下と室内間で熱の移動を遮断するしくみです。
具体的には、床下の根太(ねだ)や大引き(おおびき)の間に断熱材を設置します。
断熱材は熱伝導率が低い素材でつくられており、空気の層を多く含むものです。
この空気層が熱の移動を防ぎ、室内の温度を一定に保つ役割をはたします。
夏は外部の熱が室内に入るのを防ぎ、冬は室内の暖かい空気が床下に逃げたり床下から室内へ冷気が入ったりする現象をおさえるものです。
断熱材の種類や厚みは、住宅の断熱性能基準や地域の気候などに応じて適切な断熱材の選定が必要です。
床下断熱材の種類(グラスウール/押出ポリスチレンフォーム/発泡ウレタンなど)
床下断熱に使用される断熱材には、さまざまな種類があります。
なかでも、ガラスを繊維状にしたグラスウールはもっとも一般的な断熱材で、価格が安く施工しやすいのが特長です。
押出法ポリスチレンフォームは、発泡プラスチック系の断熱材で、水に強く湿気による性能の低下が少なく、形状に合わせて成形できますが、熱に弱い弱点があります。
発泡ウレタンは現場で吹き付けて施工する断熱材です。隙間なく施工できるため、気密性の向上も期待できます。ただし専門的な施工技術が必要で、費用も高めになります。
どの断熱材を選べばいいのかは、専門の業者に相談するのがおすすめです。
床下断熱のメリット
床下断熱は、床暖房と比べて設置費用が安く、ランニングコストもかからないところが大きなメリットです。
また省エネ効果の高いことも、メリットといえるでしょう。断熱材により熱の行き来を防ぐことで、暖房費や冷房費の削減が期待できます。
また床面の温度が安定するため、フローリングの冷たさを和らげてくれて、足元の冷えを軽減できる点も魅力です。
床下断熱のデメリット
床下断熱では、施工の程度によって効果が左右されることもあります。
断熱材に隙間があると断熱性能が極端に劣ってしまい、期待した効果が得られません。
また、湿気によって断熱性能がさがってしまう可能性もあります。
床下断熱の施工は、信頼できる業者に依頼するのが安心です。
床暖房のしくみとメリット・デメリット

次は、床暖房について見ていきましょう。
床暖房のしくみ
床暖房は床面に熱源を組み込み、輻射熱によって室内を暖める暖房システムです。
温水式床暖房は、ボイラーで温めた温水を床下のパイプに循環させます。
また電気式床暖房は、床板に電熱線やヒーターパネルを設置し、電気によって直接床面を暖めるしくみです。
床暖房のメリット
床暖房は、足元から直接暖められることが大きなメリットです。
風が出ないため空気が乾燥しない点も魅力で、ホコリを舞い上げることもありません。
また静音性にすぐれていることも特長で、ファンやモーターがないため運転時の動作音がほとんどありません。
床暖房のデメリット
床暖房は、設置費用が高額になることが大きなデメリットです。
また後付け工事をする場合には、大規模になるケースが多く、既存の住宅では床材の張り替えが必要になることもあります。
使用する際には、床面を暖めるまでに30分~1時間程度の立ち上がり時間がかかります。
さらにはランニングコストが高めになるケースもあり、とくに電気式床暖房は電気代が高くなりがちです。
床下断熱と床暖房にかかる費用の違い

ここからは気になる、床下断熱と床暖房にかかる費用の違いについて紹介します。
下表は、床下に断熱材を設置する場合と、床暖房を設置する場合にかかる費用の目安です。
設置費用 | 3,000〜5,000円/㎡ (グラスウール、ポリスチレンフォームなど) |
50,000~150,000円/1畳 熱源機が必要な場合:+25~100万円 |
ランニングコスト | ほぼ0円 | 2,500〜6,000円程度/月 |
※費用はあくまでも目安であり、住宅の規模や仕様、施工業者によって大きく異なります。必ず専門の業者へ調査と見積もりを依頼しましょう。
床下断熱は一度施工すれば長期間効果が続くため、トータル的にもコストをおさえたい場合におすすめです。
いっぽう、床暖房は初期費用とランニングコストは高額ですが、足元から直接温まる快適性を得られます。
床下断熱と床暖房に関する疑問質問

ここからは、床下断熱と床暖房についてよくある疑問質問を紹介します。
床下断熱と床暖房の選び方|どちらがおすすめ?
よくある質問です。
予算を重視する場合には床下断熱が断然おすすめです。
設置費用が安く、ランニング費用もかからないため、コストパフォーマンスにすぐれています。
暖かさを優先する場合は床暖房が適していますが、高額な設置費用や毎月の光熱費の出費を覚悟しなければなりません。
床暖房を入れれば床下断熱材はいらない?
いいえ、床暖房があっても床下断熱材は必要です。
床暖房は「暖める機能」、断熱材は「熱の逃げを防ぐ機能」と役割が異なります。
断熱材がないと床暖房で温めた熱が床下に逃げてしまい、光熱費が高くなったり暖房効果が低下したりするのです。
床下断熱があれば床暖房はいらない?
これは地域や住宅の環境によっても異なるでしょう。
断熱材は熱の逃げを防ぎますが、床面を積極的に暖める機能はありません。
寒冷地や、足元の冷えが極端に深刻な住宅では、断熱に加えて床暖房が必要になることもあります。
住宅性能と床暖房の必要性、またコストも鑑みて総合的に判断しましょう。くわしい業者へ相談するのがおすすめです。
床下断熱のご相談ならアサンテへ

床下断熱や床暖房の設置で後悔しないためには、それぞれの特長を理解し、住宅の状況に合わせた選択をすることが重要です。
床下断熱は比較的安価で高い省エネ効果が期待できる一方、高い施工技術が必要となります。
床暖房は快適性にすぐれていますが、高額な費用が必要です。
寒さに対するお悩みを解決するためのリフォームを検討されている方は、まずは床下断熱でベースとなる断熱性能を確保し、その上で必要に応じて床暖房を検討することをおすすめします。
アサンテでは事前に床下の調査を行い、お住まいに最適な床下断熱工事をご提案させていただきます。
床暖房よりも低予算で実現でき、その後の費用もかからない点が床下断熱の大きなメリットです。
床下断熱に関するご相談やお見積もりは無料で承っておりますので、足元の寒さでお悩みの方はお気軽にご相談ください。
経験豊富な専門のスタッフが、丁寧にご対応させていただきます。
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