ホームシロアリ駆除アサンテ シロアリ研究所第1話 夏・秋のシロアリ被害とは?活動が活発になる理由とチェックポイント

第 1 話
夏・秋のシロアリ被害とは?活動が活発になる理由とチェックポイント

「シロアリ=春に羽アリが出る時期のもの」というイメージを持っている方も多いのではないでしょうか?「春が終わったから安心」とは限りません。実はシロアリの活動時期は一年を通して続きますが、特に夏から秋にかけて活発に動くことが知られています。
本記事では、気温や湿度といった観点からシロアリの活動特性を整理し、夏・秋にどのような点に注目すべきかを研究データを基に解説します。

シロアリは一年中活動する!夏・秋も油断できない理由

シロアリは冬に完全に活動を停止するわけではなく、地中や建物内部など温度が安定した場所で生息しています。
春は羽アリとして姿を現すため目に見えやすい時期ですが、それ以外の季節でもコロニー(巣)は維持され、働きアリが継続的に活動しています。
特に建物内や床下は外気の影響を受けにくく、年間を通して一定の温度・湿度が保たれやすい環境です。このため、人の目に触れにくい場所で静かに活動が続いているケースも多く見られます。
したがって「羽アリを見かけない=被害がない」とは限らず、季節に関わらず活動していることを知ることが大切です。

シロアリは一年中活動する!夏・秋も油断できない理由

シロアリの活動は、周囲の温度に大きく影響されます。
一般的に、気温が上昇すると体の代謝が活発になり、移動や摂食の量が増える傾向があります。そのため、シロアリは夏になると特に活動が活発になります。

気温による動きの違い(15℃と30℃の比較)

例えば、同じ種類のシロアリでも、15℃前後の環境では動きが緩やかであるのに対し、30℃前後では明らかに活発に動く様子が観察されます。

■ヤマトシロアリ

※クリックすると虫が表示されます!ご注意ください!

[ヤマトシロアリの動画: 左に気温15℃の環境に置いたシロアリ、右に気温30℃の環境に置いたシロアリ]

■イエシロアリ

※クリックすると虫が表示されます!ご注意ください!

[イエシロアリの動画: 左に気温15℃の環境に置いたシロアリ、右に気温30℃の環境に置いたシロアリ]

気温による動きの違い(15℃と30℃の比較)

実験データによると、シロアリの摂食量は温度の上昇とともに増加し、30℃から35℃付近で最も高くなる傾向が確認されています。
つまり、単に動きが活発になるだけでなく、木材などを食べる量そのものも増えます。

図1. 温度による摂食量の違い(出典:しろありNo.70)

このグラフを見ると、シロアリの種類によって活動量は異なりますが、30℃から35℃の時にエサを食べる量が最も増えていることが読み取れます。
つまり、気温が高い夏から秋にかけてはシロアリの活性が高くなり、エサを食べる量も多くなります。
気づかないうちに被害が進んでしまう可能性があるのです。

夏は気づかないうちにシロアリ被害が拡大する

日本の夏は気温が高く、こうした条件に近い環境が長期間続きます。
そのため、外から見えない部分での活動が進みやすく、結果として被害の進行速度にも影響すると考えられます。

湿度がカギ!シロアリが好む環境とは

シロアリは湿気の多い環境を好みます。
夏から秋にかけて被害が増えやすいのは、湿度の高さも大きく関係しています。

最も活動しやすい湿度は70〜80%

研究によると、相対湿度(*1)が70%から80%程度の範囲で、シロアリの摂食活動が活発になる傾向があります。
この湿度帯は、体内の水分バランスを維持しやすい状態と考えられています。

下のグラフは、一定の相対湿度によるシロアリの摂食量を示したものです。

図2 一定相対湿度条件下におけるヤマトシロアリの摂食量 (Nakayama et al. 2002を改変)

図3 一定相対湿度条件下におけるイエシロアリの摂食量 (Yusuf et al. 2000を改変)

※相対湿度…空気中に含まれる水蒸気の「割合」のこと。一般的に「湿度」という時に使われる数値で、「%」で表される。

このグラフから、シロアリの種類によって差はありますが相対湿度70%から80%あたりで餌を食べる量が増えることが読み取れます。

日本の夏〜秋はシロアリに最適な環境

日本では梅雨から秋にかけて湿度が高くなる日が多く、地域によっては平均湿度が70%を超える期間が続きます。特に6月から10月頃にかけては、降雨や台風の影響もあり、湿度の高い日が増える傾向があります。
こうした気候条件は、結果としてシロアリにとって活動しやすい環境を形成します。

表は国土交通省のホームページに掲載されている、東京の月ごとの平均湿度です。

表1 2019年の月ごとの湿度平均(東京)

1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
51 59 60 63 65 81 89 80 79 80 69 66

出典:国土交通省 東京 2019年(月ごとの値)詳細(気温・蒸気圧・湿度) 抜粋
https://www.data.jma.go.jp/obd/stats/etrn/view/monthly_s1.php?prec_no=44&block_no=47662&year=2019&month=&day=&view=a2

もちろん年によって違いますが、梅雨やゲリラ豪雨・台風などで降水量が多くなる6月から10月頃に、湿度は比較的高くなる傾向にあります。
つまり、シロアリが最も活動しやすい70%から80%ほどの湿度である夏・秋の時期は、特にシロアリを意識しておきたい季節です。

湿度が高いと蟻道の構築も活発に

シロアリは乾燥から身を守るために「蟻道(ぎどう)」(*2)と呼ばれる土のトンネルを作ります。湿度が高い環境では、この蟻道の構築速度が上がることも報告されています。
蟻道は移動経路であると同時に、外部環境から身を守る役割も担っているため、活動範囲の拡大にも関係しています。

下の表は、湿度におけるシロアリの蟻道(ぎどう=シロアリの通り道)構築速度を表したものです。

表2 相対湿度とイエシロアリにおける蟻道構築速度との関係 (吉村ら を改変)

湿度が上がると、蟻道を構築する速度が大幅に増すことがわかります。湿度の高い時期は、シロアリたちも新しいエサ場を探す動きが活発になることが予想されます。


※蟻道(ぎどう)…シロアリが作る土の道。シロアリはこの中を通って建物内に浸入します。

見逃し注意!水分(含水率)が被害を加速させる

湿度とあわせて注目したいのが、木材そのものに含まれる水分量、いわゆる「含水率」です。

最も活動しやすい湿度は70〜80%

実験では、含水率の異なる木材を用意した場合、シロアリは水分を多く含んだ木材を選択して摂食する傾向が見られています。これは、乾燥した環境を避ける性質と関係していると考えられます。

下の表は、含水率(木材に含まれる水分量)によるシロアリの摂食量の変化を示したデータです。

表3 異なる含水率の試験体を選択摂食させた場合のイエシロアリ職蟻およびヤマトシロアリ職蟻による摂食率 (Nakayama et al. 2005を改変)

シロアリの種類によって違いはありますが、木材に含まれる水分量によっても摂食量に差が出ることが確認できます。

雨漏り・水漏れ・台風によるリスク

住宅においては、雨漏りや配管からの水漏れや台風による浸水などによって、局所的に木材の含水率が高くなることがあります。
特に壁内や床下などは気づきにくく、長期間湿った状態が続くケースもあります。

床下環境の悪化が被害を招く

床下はもともと湿気がこもりやすい場所ですが、通気が不十分であったり、水分が滞留していたりする場合にはより高い含水率の環境になります。
このような条件は、シロアリにとって好適な生息環境となる可能性があります。

夏・秋にやるべきシロアリチェックポイント

こまで見てきたように、気温・湿度・水分はシロアリの活動と密接に関係しています。これらを踏まえ、日常的に確認しやすいポイントを整理しておきましょう。

木部の変色・スカスカ感

柱や床材などの木部に変色が見られる場合や、軽く叩いたときに空洞音がする場合は、内部で変化が起きていると考えられます。
目視と簡単な触診でもある程度の確認が可能です。

蟻道(ぎどう)の有無をチェック

基礎部分や壁際に、土でできた細い筋のようなものが見られる場合、それが蟻道である可能性があります。
シロアリの移動経路として利用されるため、重要な観察ポイントの一つです。

夏・秋こそシロアリ対策を徹底しよう

シロアリは一年中活動しています。
「羽アリシーズンの春が終わったから大丈夫」ではなく、特に夏から秋にかけては、気温・湿度ともに活動に適した条件がそろいやすい時期です。
温度の上昇による活動量の増加、湿度の高さによる環境の安定、そして木材の含水率の上昇といった要素が重なることで見えない場所での変化が進行することがあります。

こうした特性を理解しておくことで、日常的な観察の視点が変わり、住まいの状態をより適切に把握しやすくなります。

無料床下診断のすすめ

床下や壁内部などは、日常生活の中で直接確認することが難しい場所でもありますので、専門業者による点検を活用する方法もあります。
アサンテでは無料床下診断を実施していますので、本記事を読んで状態を確認してみたい場合は、無料床下診断を受けてみてはいかがでしょうか。

完全無料!
床下診断・お見積り受付中!

QUOカードキャンペーン

QUOカードキャンペーンに関する補足事項

・当社のホームページをご覧になったお客様が対象です
・お見積りをご提出した個人のお客様に限ります(法人のお客様は対象外)
・診断終了後、QUOカードを郵送いたします。(概ね調査後3週間以内)
 

  • ※床下診断・お見積りは無料です。施工は有料となりますので十分ご検討ください
  • ※診断時間は、おうちの広さによって変わります

LINEでお役立ち情報配信中!

LINEでお問い合わせ

参考文献

  • 吉村剛:シロアリと水の話、2003
    https://repository.kulib.kyoto-u.ac.jp/dspace/bitstream/2433/51372/1/KJ00004239218.pdf
  • 山野勝次、渡部雅行 : しろありNo.70、 17-20、 1987
  • T. Nakayama, Y. Yanase, T. Yoshimura, Y. Fujii, and Y. Imamura: Effects of Humidity Changes on the Feeding Activity of a Pest Termite, Reticulitermes speratus(Kolbe). : Jpn. J.Environ. entomol. Zool., 13, 125-131, 2002
  • S. Yusuf, Y. Yanase, Y. Sawada, Y. Fujii, T. Yoshimura and Y. Imamura: Evaluation of Termites Feeding Activities by Acoustic Emission (AE) under Various Relative Humidity (RH) Conditions. : 3rd Inter. Wood Science Symposium Proceedings, 173-178, 2000
  • 吉村剛、高橋旨象、伏木清行、斎藤隆信、勝沢善永:第50回日本木材学会大会研究発表要旨集、482、2000
  • T. Nakayama, T. Yoshimura and Y. Imamura: Feeding activities of Coptotermes formosanus Shiraki and Reticulitermes speratus (Kolbe) as affected by moisture content of wood. : J. Wood Sci., 51, 60-65, 2005

更新日:2026年6月16日

<監修者>

箕浦るん(株式会社アサンテ 研究開発課)
箕浦 るん
所属: 株式会社アサンテ 研究開発課
経歴・資格
  • 北海道大学 理学部 卒業
  • 北海道大学大学院 環境科学院 修士課程修了
  • しろあり防除施工士
  • 蟻害・腐朽検査士
  • 文化財虫菌害防除作業主任者
  • 文化財IPMコーディネータ

学生時代、シロアリの兵隊分化に伴う唾液腺の分化転換というテーマで研究。 現在は当社独自のシロアリ防除法の開発・改良をはじめ、生態観察や羽アリ発生予測、 社内外への情報発信、新商品提案まで幅広く担っている。

お客様相談室 サービスのご相談はこちら あなたの街のアサンテ

インフォメーション