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トコジラミのふんってどんなの?
画像付きで紹介
トコジラミに刺されると、強いかゆみや発疹が現れることがあります。しかし、症状だけでトコジラミによるものか、他の虫によるものかを判断するのは、医師であっても難しいとされています。
そのため、トコジラミかどうかを見極めるには、症状以外の痕跡を確認することが重要です。代表的な痕跡のひとつが「ふん」です。
今回は、このトコジラミのふんについて詳しく解説します。
目次
そもそもトコジラミってどんな虫?何が厄介なの?
トコジラミは、人や動物の血を吸う害虫です。成虫の大きさは約5mm~8mmで、平たい体をしています。昼間は暗くて狭い場所に潜み、姿を見せません。夜になると就寝中の人間に近づき、血を吸います。
この習性が厄介で、昼間は隠れているため発見が難しく、トコジラミの存在に気づきにくいのです。
さらに、繁殖力が非常に強いため、原因が分からないままかゆみに悩まされているうちに急激に増殖してしまいます。
トコジラミの成虫
トコジラミのふん(血糞)の特徴は?
トコジラミのふんは「血糞(けっぷん)」とも呼ばれ、トコジラミが生息している場所には血糞による黒いシミがよく見られます。
トコジラミのふんは1~2mm程度の粒状ですが、血液を消化して出た余分な水分も一緒に排出されることがあります。これがシミになる原因であり、トコジラミのふんの特徴です。
トコジラミが大量に発生している場合、血糞が連続して付着し、大きな汚れに見えることもあります。
黒い粒がふん。トコジラミは日中潜んでいる場所にふんをするため、卵(白い粒)や抜け殻も同じ場所にあることが多い。
トコジラミのふんの画像を見てみよう
刺し跡やかゆみだけで蚊やダニと区別するのは難しいですが、黒い粒状のふんはトコジラミ特有の痕跡なので、トコジラミ由来の症状だと示す証拠になります。
また、ふんはトコジラミが潜んでいる場所の近くに集中するため、隠れ場所を特定するための手がかりにもなります。
ホテルの部屋やインターネットカフェのブースなど、これから利用する場所にトコジラミがいるかどうかも、ふんの有無である程度判断できます。
このようにトコジラミのふんは、トコジラミを発見・駆除する際の大事な手がかりになるのです。
トコジラミのふんの画像を見てみよう
■和室の畳についたトコジラミのふん
■寝具についたトコジラミのふん
■柱などの木材についたトコジラミのふん
■壁(壁紙)についたトコジラミのふん
■カーテンレールについたトコジラミのふん
血糞が付着した物はどうすればいい?
トコジラミのふんがついてしまった家具家財はどう処理すればよいでしょうか。
まず、捨てられるのであれば捨ててしまうのが賢明です。というのも、トコジラミがまだ潜んでいたり、卵が産みつけられていたりする可能性があるからです。
思い入れがあって捨てられない物は、トコジラミを駆除してから使います。壁紙やカーテンレールなど、物理的に捨てることが困難な物に関しても、同様にトコジラミを駆除する必要があります。
血糞のシミが気になる場合は、トコジラミの駆除が済んだあとにクリーニングします。ブラシでこすり落とす、スチームクリーナーをあてる、洗剤を含ませた布で拭き取るなど、方法はさまざまです。素材に合わせて選択してください。
DIYが難しいと感じたら、家具家財のクリーニングを請け負う専門業者に依頼してもよいでしょう。
ネズミ・ゴキブリのふんとどう違う?
自宅で何かしらのふんと思われるものを見つけたとき、それがトコジラミかどうかを判断するポイントはあるのでしょうか。
一般住宅で見かける可能性が高いのは、ネズミとゴキブリのふんです。
ネズミのふんは細長い形状で、大きさが5mm~20mm程度とトコジラミのふんよりはるかに大きいため、判別は容易です。
一方、ゴキブリのふんはトコジラミのふんとよく似ています。見た目で判断するのではなく、ふんがある場所と、ふんの周辺に落ちている物を見て判断します。
ゴキブリは食料品や湿気が多い場所を好むため、キッチン・ダイニング・浴室などにふんが見られます。特に冷蔵庫の下とキッチンの排水口周りで見られるふんはゴキブリの可能性が高いです。
トコジラミは人が休息を取る場所を好むため、寝室やリビングなどにふんが見られます。特に寝具やソファの周辺で見られるふんはトコジラミの可能性が高いです。
ふんの周辺に落ちている物もよく観察してください。卵や抜け殻が落ちていれば、その見た目で判断できます。
特に卵は、ゴキブリとトコジラミで色や形がまったく異なります。また、トコジラミはふんの周りで成虫の死骸が見つかることも多いです。
トコジラミふんとゴキブリのふんの違いの成虫
自宅でトコジラミのふんを見つけたらどうすればいいの?
自宅でトコジラミのふんを見つけたら、どう対応すべきでしょうか。
まず、すぐにトコジラミの駆除を検討してください。前述の通り、トコジラミは繫殖力が強いため短期間ですぐに増えます。部屋中に広がると駆除の難易度が上がるため、早期対策が何よりも重要です。
トコジラミの駆除は、害虫駆除の専門業者に依頼するのをおすすめします。こちらで詳しく紹介しているのでぜひご一読ください。
かゆみや発疹が出ていたら、軽度であれば市販薬でも抑えられます。症状が重い場合は皮膚科を受診しましょう。
駆除が完了するまでは、睡眠時に皮膚の露出を減らすとトコジラミに刺されにくくなります。長袖・長ズボン・手袋・靴下・ネックガードなどを着用し、ズボンの裾は靴下の中に入れてください。
また、夜間も部屋の照明を付けたままにしておくと、トコジラミの活動を多少抑制できます。
外出先でトコジラミのふんを見つけたらどうすればいいの?
外出先でトコジラミのふんを見つけたら、どう対応すべきでしょうか。
まず、必ず施設の管理者に報告してください。ふんの写真を撮影して管理者に見せるとよいでしょう。間違っても、ふんが付着している物は動かさないでください。トコジラミを拡散させる恐れがあります。
トコジラミが発生する主な原因は、衣服や荷物に付着したトコジラミに気づかず、自宅へ持ち帰ってしまうことです。トコジラミが繁殖している施設を長時間利用すると、持ち帰る可能性が高くなるので気をつけましょう。
■まとめ
トコジラミのふんが、トコジラミの発生を示す重要なサインだとお分かりいただけたでしょうか。
以前はホテルなど宿泊施設での被害が問題視されていたトコジラミですが、今は一般家庭にも被害が広まっています。
家具家財に黒いシミを見つけたら、トコジラミを疑って早急に対策を取ってください。








