アサンテ 木の文化継承プロジェクト

「木の文化継承プロジェクト」
とは

日本には木造の歴史的建築や文化財が多く残されています。また、お花見や紅葉など季節の移ろいを楽しむ風習が根付いており、日本の文化や伝統は木に支えられてきました。
このように、木の文化は私たちの生活をより豊かなものにしてくれますが、経年劣化や自然災害、火災、害虫などにより、多くの文化財が失われてきた歴史があります。例えば、木材の腐朽やシロアリをはじめとする害虫の被害に加え、近年では外来生物の被害も拡大しています。

そこで、アサンテでは、50年にわたり培ってきた技術とノウハウを活かして日本が世界に誇る木造の歴史的建築や文化財、桜の名所などをシロアリなどの害虫から守り、未来に繋ぐ「木の文化継承プロジェクト」を発足しました。

木の文化継承プロジェクトの
3つの柱

最新の活動報告

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木造建築を
地震時の倒壊から守るために
─防災にも繋がる
シロアリ対策の重要性

日本人は木造住宅志向が高く、内閣府が2023年2月に発表した「森林と生活に関する世論調査」では、「今後、住宅を建てたり買ったりする場合、どのような住宅を選びたいか」という質問に対し、約70%の人が木造住宅と回答しているほか、国土交通省が発表している新築着工戸数における木造比率の過去5年間を比較してみると約60%と安定しています。一方で、こうして日本の風土に根ざしている木造建築は、シロアリ被害や腐朽というリスクに常にさらされています。

  • シロアリ被害①
  • シロアリ被害②
  • 腐朽被害

こうした被害は建物の価値を損なうだけではなく、地震などの災害時に倒壊するリスクを高める要因にもなっています。

実際に1995年の阪神・淡路大震災では、シロアリ被害や腐朽のあった木造住宅の全壊率は93.2%に達し、被害のなかった建物の約4倍という結果が報告されています*。このことは一般住宅に限らず、木造の歴史的建築や文化財においても同様の倒壊リスクが存在することを示しており、シロアリ被害があると本来の耐久性を発揮できず、地震時に倒壊などの被害を招く可能性があるという点で、床下のメンテナンスは重要な防災対策の一つと言えます。

日本の家屋にシロアリ被害が
ある割合は?

3軒に1軒がシロアリ被害にあっている(公益社団法人 日本しろあり対策協会調べ)

一方で、こうしたリスクへの認識は、一般にはまだ十分とは言えません。アサンテが実施した調査によると、日本の住宅の約3軒に1軒がシロアリ被害を受けていることを正しく認識できている人の割合は10.5%にとどまっています。

シロアリ被害のリスクを
知っている人のうち、
5年以内にシロアリ対策を
行なっていない人の割合

80.7%が5年以内にシロアリ対策ができていない

さらに、シロアリ被害が地震時の倒壊リスクを高めることを知っている人の中でも、80.7%が5年以内にシロアリ対策を行なっていないという結果がでています。

本プロジェクトでは、木造の歴史的建築や文化財の保全を通して木の文化を未来へ繋ぐ取り組みを行なっていくと同時に、シロアリ被害の実態や対策の重要性を皆さまに少しでも知っていただけるよう情報を発信してまいります。

* 財団法⼈⽇本住宅・⽊材技術センター「平成7年阪神・淡路⼤震災⽊造住宅等震災調査報告書」(平成7年10⽉9⽇発⾏)

シロアリ探知犬に
よる非破壊調査

サラ アリス

シロアリをにおいで探知!

アサンテでは、においでシロアリを探知するシロアリ探知犬2頭が活躍しています。
2006年に、当社が日本で初めてアメリカから導入し、現在では、日本生まれのビーグル犬を国内で育成しています。
通常は人が床下に入ってシロアリ調査を行ないますが、探知犬は床下や壁の中に隠れたシロアリを、室内から発見できます。床下に潜ったり、床や壁をはがして調査することが難しい構造の歴史的建築や文化財でも非破壊で正確なシロアリ調査が可能です。木の文化継承プロジェクトにおいても頼もしいパートナーです。

ご協力・お問い合わせ募集中

アサンテの保全活動にご興味のある神社仏閣関係者様、自治体の担当者様のお問い合わせ・ご相談をお待ちしております。